透析室

健和会大手町病院透析室は透析機器30台(全台HDF装置)を設置しています。腎代謝内科医1名、泌尿器科2名と看護師、臨床工学技士(透析技術認定士4名在籍)の混合チームで安全な透析治療を目指しています。

透析を始める前に

血液透析が必要になった時、透析装置にて血液を体外に取り出し人工腎臓と言われるダイアライザーを用い、老廃物を取り除き血液を再び体に戻します。治療には1分間に200mlの血液を脱血しなければいけません。そこで動脈と静脈をつなぎ合わせるシャントを造る手術が必要になります。個人差はありますが、シャントは閉塞や狭窄することがあります。そこで短時間で治療ができるPTAが必要になります。

PTA(経皮的血管形成術)

血液の流れを確保するためカテーテルを血管の中に挿入し、閉塞や狭窄詰している部分を拡張させます。

外来維持透析に対応しています。

当院ではシャント造設から透析導入、外来維持透析、シャントPTAに対応しています。また、出張・旅行透析時にも対応しています。かかりつけの施設にご相談のうえご連絡ください。

治療スケジュール

 

8:15~

14:00~ - - -

主な治療法

HDF※On-Line(オンライン) 30台設置

血液透析濾過といい、血液透析と血液濾過を同時に行う治療法です。HDFの中でも当院では透析液を補液するオンラインHDFを主流としています。透析治療では様々な合併症が起こりやすくなります。オンラインHDFは従来の透析では除去しにくい大きな物質を除去することができるため透析治療で起こりうる様々な合併症の予防を行うことができます。透析中の血圧安定、イライラ感、かゆみ、末梢神経障害などの改善が期待できます。さらに一人ひとりに合った治療法を選択できるためより安心で安全な透析療法を行うことができます。

顆粒球吸着除去療法(G-CAP)

主に潰瘍性症状を改善する治療法です。炎症を起こさせる細胞の除去を行い、その細胞の機能を変化させ炎症を起こしにくくする作用があります。その炎症を起こさせる細胞の産生も低下させます。 関節リウマチ、クローン病、ベーチェット病等の治療効果も見込めます。

・治療の流れ
 1 治療時間は90分程度ですので、事前にお手洗いを済ませてください。
 2 血圧測定などを行い、体調をチェックします。
 3 両腕の血管(腕に太い血管がないときは足の付け根の血管など)に注射針を刺します。
 4 片方の腕から、ポンプにより30mL/分で体外へ連続的に血液を取り出し、反対の腕へ戻します。血液を固まりにくくするお薬を使用し、約60分間循環させます。
 5 治療中はテレビを見るなどしてお過ごしください(Free Wi-Fiもご利用可能です)
 6 回路内のすべての血液を体内に戻し、抜針・止血し終了となります。
 7 治療後は、しばらく安静にしてください。

・治療スケジュール
 顆粒球吸着療法は、下記のように行われます。外来、入院のどちらでも受けられます。

 ●潰瘍性大腸炎
  活動期(寛解導入として)
  〇重症および難治性 :一連の治療につき10回まで保険適用
  〇劇症 :一連の治療につき11回まで保険適用
  寛解期(寛解維持として)
  〇難治性 :一連の治療につき2週間に1回、48週間まで保険適用※

 ●クローン病
  活動期(寛解導入として)
  〇大腸の病変に起因する明らかな臨床症状が残る中等症から重症:一連の治療につき10回まで保険適用

 顆粒球吸着除去療法(G-CAP)の詳細は消化器内科にご相談ください

CART(腹水濾過濃縮再静注)

腹水を濾過濃縮しアルブミンなどの有用なタンパク成分を回収する治療です。当院は約30年の実績があります。

食事

管理栄養士により栄養指導が受けられます。

希望される方には治療食が提供されます(昼食・夕食 有料)

定期検査

月に1回定期検査があります(胸部レントゲン・心電図・採血)

誕生月に腹部・心超音波・腹部CT・胃内視鏡・ABI(下肢動脈狭窄・閉塞を評価)

6か月後骨密度・SPP(皮膚潅流圧測定)があります。異常時や気になることがありましたら、当院の専門外来をご紹介いたします。

また、当院は24時間体制で各科と連携して治療を受けることができます。

設備

・個人ロッカー

・テレビ(ベッド毎1台・透析中は無料でご覧になれます)

駐車場

車で通院される方は病院の駐車場がご利用でき12時間無料となります。