リハビリテーション部

入院後早期より速やかに介入し、様々な疾患、社会的背景の方へ、多職種とともに包括的かつ個別的リハビリテーションの提供に努めています。また、近隣施設、病院、在宅事業所と連携を図り、地域に根ざした活動も行っています。

2022年度リハビリ体制

PT
35名
OT
16名
ST
8名
助手
1名

施設基準

  • 脳血管リハI
  • 廃用症候群リハI
  • 運動器リハI
  • 呼吸器リハI
  • がん患者リハ
  • 心大血管リハI

リハビリ室

室内にはプラットホーム、運動療法器具や物理療法機器等を設備しており、また家事動作練習のための調理スペースや言語療法室もあり、充実したリハビリテーションを提供できる環境となっています。

ベッド

医療活動(急性期)

少しでも早く入院前の生活に戻れるよう、運動機能の向上が獲得できるよう、早期からの積極的なリハビリを行い、リハビリ室だけでなく、病棟でのADL向上など生活支援にも努めています。そのためにも我々リハビリ技師は日々知識を増やすこと、技術を磨くことにも取り組んでいます。

集中治療室(ICU/HCU)

治療中の安静に伴う合併症(肺炎、廃用症候群など)がおこらないよう、PT・STが早期リハビリテーションに取り組んでいます。

ICUでは医師、看護師、リハビリスタッフによる多職種チームで早期臨床リハビリ計画を立て、情報共有しながら早期より離床を促しています。離床の際には、高機能ベッドも導入しており、患者さんが受動的に座位を取ることが可能となり、安全に離床を進めていくこともできます。

整形外科

主に骨折・外傷、関節の変性疾患の方を対象にリハビリを行っています。

スプリント療法
患部の固定、関節の変形予防や矯正、代償など期待する効果に応じて様々な目的に応じて作製しています。

外科

術前や術後早期の介入で廃用症候群の予防に努めています。転入元へ帰られる方も多くADLに対する取り組みも進めています。また、がん患者のリハビリテーションに対しても拡充していく予定で、当院での緩和ケア活動などへも積極的に関わっています。

脳神経外科

脳卒中発症直後から廃用症候群の予防に向け、離床を促しています。あわせて、運動麻痺の機能改善などに向け身体機能訓練や基本動作訓練、ADL訓練を行います。また、初回介入時のスクリーニング用紙の導入や自動車運転、復職などに向けた高次脳機能障害評価フローを導入しており、高次脳機能障害に対しても力をいれています。

泌尿器科

一部、泌尿器疾患患者に対して排尿ケアチームを立ち上げ、排尿ケア自立に向けたチーム活動を実施しています。

内科

主に循環器疾患や呼吸器疾患、その他様々な疾患の方を対象にリハビリを行っています。
当病院では2013年4月より心大血管リハビリテーション(Ⅰ)の施設基準を取得し心臓リハビリテーションを提供しています。運動指導を中心に患者様に合わせ退院後の日常生活の注意点や再発予防などの生活指導も行っています。また、脳卒中発症後や内科疾患による廃用による嚥下障害に対する訓練を行い、経口摂取のリスクや安全な食事形態・食事姿勢などの情報提供を行っています。
患者の退院後の生活を視野に入れ、入院中から生活を見据えたADLアプローチを展開することを目標に取り組んでいます。

心臓リハビリテーション
心負荷を調整しながら集団で行っています。血圧測定と結果は患者様に記載してもらっています。管理栄養士より栄養指導も行っています。

医療活動(慢性期)

障害者病棟

一般病棟での急性期治療が落ち着き、次のステージ移行までに時間が必要となる方が多く、継続した治療が長期間必要な方や方向性の検討が必要な方、在宅や施設へ戻られる方など様々な方の管理を行っています。患者様の状況・状態に応じたリハビリサービスの提供が求められ、ADLや方向性についてのカンファレンス等や家庭訪問が求められることもあります。
特にチームカンファレンスやADLカンファ、評価会議などを通じて患者様の生活支援を進めています。

地域包括ケア病棟

整形疾患や脳血管疾患などを中心に多岐にわたった方を対象としています。
在宅での療養に不安がある患者さん、もう少しの入院治療で社会復帰できる患者さんの為に、退院後の生活を視野に入れたサービス調整やADL向上に向け、安心して退院していただけるよう支援しています。

多職種連携

病棟回診
多職種が集まり患者さんの病態、リハビリの進捗状況、方向性の情報共有をしています。
RST回診
多職種(Dr、Ns、リハビリ、ME)が集まり、加湿器や人工呼吸器の設定、ウィーニングの検討を行っています。
NST
多職種(Dr、Ns、リハビリ、薬剤師、栄養士)が集まり、患者様に適切な栄養が提供できるようカンファレンスを行っています。
緩和ケア
疼痛、呼吸苦、倦怠感等がある患者さんに対して、多職種(Dr、Ns、リハビリ、薬剤師、栄養士)で最善の関わりを検討しています。また精神的苦痛に対しても患者さんを訪問して直接思いや考えを聞き、寄り添うケアを行っています。
排尿ケア
多職種(Dr、Ns、リハビリ)が集まり、尿道留置カテーテルを一日でも早く抜去し、尿路感染を防止するとともに排尿自立の支援をすすめています。

学習会

急性期科、慢性期科で各特色に応じた専門チームを組んでおり、年間計画に基づいた学習会を実施しています。業務終了後、専門的な知識・技術の勉強会を実施し、臨床に繋げています。
またSPDCA症例報告会を実施し、退院後の生活を見据えた目標設定やアプローチについて意見交換を行いながら、より良い退院支援に繋げています。