一般撮影検査
骨密度測定
高齢化社会の現在、骨粗しょう症は大きな健康問題のひとつであり、年齢とともに減少していく骨密度を定期的かつ長期的に観察する必要があります。当院では二重X線吸収法(DXA法)を用いて腰椎や股関節などの骨密度測定を行っています。この測定方法は(他の方法に比べ)より正確であること、寝た状態で検査ができるという利点があり、骨粗しょう症の予防や治療への貢献が期待されます。
単純X線撮影
X線撮影専用として4室あり、FPD検出器(フラットパネルディテクタ)搭載の撮影装置を完備しX線量と画質の適正化を目指しています。また、撮影室ごとに特徴をもった設計をしており患者さんのあらゆる来院形態(徒歩、車椅子など)や撮影方法に対応できるようにしています。
乳房撮影(マンモグラフィ)
当院では日本乳がん検診精度管理中央機構による施設および放射線技師の資格認定を取得し、乳癌検診に必要な高精細な画像と高い撮影技術を担保するように努めています。また、検査を受ける方の不安が少しでも軽減できるよう、常時女性技師が撮影をする体制を整えています。
CT検査
CT(Computed Tomography)
コンピュータ断層撮影のことで、X線を放出する管球と検出器が対となっています。体の周囲を回転しながら連続的にだされたX線を検出器で捕らえ、コンピュータで体を輪切りにした画像を作り詳しく調べることが出来ます。最近のCTは検出器の数を増やし、複数のスライスを撮影でき、一度の息止めで非常に広い範囲の検査が可能です。又、断面像だけではなく3次元の立体画像をつくることが可能で全身の血管や骨なども作成出来ます。
また新しく導入されたデュアルソースCTにより、より高度な画像提供を目指します。
心臓CT
主に狭心症や心筋梗塞などの心疾患を疑う場合に心臓を栄養する冠動脈の血行状態を調べるために心電図を併用してCT撮影をします。
X線透視検査
X線透視検査とは、X線を用いて消化管(食道、胃、大腸、小腸)を、造影剤を使用して観察しながら撮影していく検査です。 一般的な検査では、バリウムを用いて胃や大腸の形状を観察することにより、病
気の有無または病気の大きさ・形などが知ることが出来ます。その他に治療目的で各 チューブの挿入・交換や骨折時の整復等にも使用します。
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)(Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy)
腎臓・尿管・膀胱・尿道などにある結石を尿路結石といいます。結石が小さい場合は尿管を通って、自然に体外に排出される場合があります。しかし、結石が大きい場合は、簡単に尿管を通らず、激痛が続きます。
そこで、この体外衝撃波結石破砕装置を使い治療します。
この体外衝撃波結石破砕装置は、体外で発生させた衝撃波を集束させて、これを腎や尿管の結石につたえ結石を砂状に破砕します。そして砂状になった結石は、尿の流れとともに自然に排出されます。結石で悩む患者さんにとって、開腹手術をせずに体内の結石を砂状に細かく砕く治療法です。
治療時間は60分くらいです。
MRI検査
SIEMENS社製 MAGNETOM Avanto 1.5T、MAGNETOM Altea1.5Tの2台を使用しています。MRIとは、磁気共鳴断層画像診断装置です。MRI(Magnetic Resonance Imaging)の略です。
MRI画像ができるには?
強い磁石の中(ガントリ)に入り、電波(RF)を与えることで体内の水素原子が共鳴します。電波を止めると水素原子から微弱な信号が放出されます。MR検査はこの微弱な信号を利用して画像を作る検査です。
MRIの特徴は?
- X線を使いません(X線による被ばくがない)。
- 強い磁石(当院の場合1.5T)を使って検査します。
- 検査時間が長くかかります(20~30分程度)。
- 大きい音がします。
- 体がガントリ(トンネル)の中に入ります。
吸着事故を防止するために
ハンド式金属探知機と共に磁性体センサー設置しております。
MRI検査で得られる画像の例
DSA(Digital Subtraction Angiography)
DSAとは血管造影検査のことで、カテーテルと呼ばれる細長いチューブを足の付け根や腕の血管から目的の場所まで進め、カテーテルから血管内に造影剤(血管がエックス線に写るようにする薬)を入れ血管の走行や状態を調べる検査です。
血管が細くなったり、詰まったりしていないかなど詳しく調べることが出来ます。
当院では、頭部、胸部、腹部、心臓など様々な部位の検査を行っています。
RI検査
RI検査とは放射線を放出する薬(放射性同位元素 RI:Radio Isotope)を体内に投与して病気を調べる検査です。目的とする臓器や病変部に投与した薬が集積している状態、欠損している状態を専用のカメラを用いて撮影します。これにより臓器の形態・機能、病変部の位置等を知る事が出来ます。 他のX線検査(胸部レントゲン、CT等)は放射線を体の外からあてるのに対して、RI検査は体内に投与した薬から出ている放射線をカメラで撮影します。
被ばく線量
体内に投与された薬の放射線の量は時間と共に少なくなり、早くて1時間、長くて3日位で半分の量に減少します。また尿や便に混じり体外に排泄されるので身体への影響は非常に少ないです。
検査の種類
- 心筋シンチ
- 心臓の血流・機能
- 脳血流シンチ
- 脳の血流・機能
- 骨シンチ
- 全身の骨の腫瘍・炎症・骨折
- ガリウムシンチ
- 全身の腫瘍・炎症
- 甲状腺シンチ
- 甲状腺の形態・機能
- レノグラム
- 腎臓の形態・機能
脳画像解析プログラム iSchemaView RAPID
MRIやCT画像から、すでに脳梗塞になっている領域と脳梗塞になるであろう領域を算出し、脳画像マップを作成することができる全自動脳画像解析プログラムです。
脳梗塞が発症から時間が経過していても脳梗塞の領域が小さく再灌流により症状の改善が期待できる場合、発症から時間が経っていなくても脳梗塞の領域が大きく再灌流により症状の改善が期待できない場合を選び、効果的に血行再建術を行うことができます。